DUDE TONE「VOICE」

2021.12.15 RHR-102


THE MODSのサウンドプロデューサーにして唯一無二のギタリスト、苣木寛之のソロプロジェクト【DUDE TONE】の7年振りの新曲が発売される。「可愛いジニー」からボーナストラック的な「コロナのせいで」(2020年4月にTwitterにアップした曲をレコーディングし今作に収録)までの全5曲を収録。グルーヴがあるバンドサウンドや行間を読ませるようなアコースティックなブルース曲が激しさの山となり、時にすき間の谷となり聴き手を引き込んでくれるから、5曲を聴き終わるまでドキドキさせられる。ここ数年、新型ウィルスの影響により、それまで当たり前にあった日常がなくなった。眠れなくなったり、やっと眠れたと思えば夢を見たり、それでも目が覚めればそこには現実の世界があり、腐ってばかりもいられない。元気を出して乗り越えることを誓うのだ。種明かしになるが、この作品には1枚を通してそういうストーリーが隠されている。ただそのストーリーは、大小の差はあっても誰もがこの数年に味わったことがある感覚かもしれず、特別なものではない。大切なのはその結果生まれた気持ちや、その気持ちが込められたこの作品が、どれほど素敵かということ。変化球の16ビートでジニーと名付けた何かを渇望する彼を見事に表す。羊を数え続ける憂鬱はやっぱりブルース。”オヤフコードーリヲ~”というフレーズが抜群、センスあるメロディメーカーだと気付く。抱えた苦悩は呪文、振り切って歩き出す気持ちはシンプルな言葉で歌われ1曲の中に陰日向が出来ていた…と、1曲1曲感じるものが多すぎた。「VOICE」が、歌詞のみならずサウンドまでも、言霊で溢れているからだ。

 

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