ドキュメンタリーDVD『REAL』好評発売中!! (2025/10/22ライナーノーツ更新)

DVD『REAL』好評発売中!

 

 

“FACE THE REAL!!”
2014年〜2024年、バンドに同行しカメラを回し続けた加納周典。その膨大なリールから切り出された3時間にわたるドキュメンタリー!それは、THE MODSが直面した現実。運命は弄ぶように次から次へと残酷なカードを配る。岐路に立つバンドは、その先に光を見ることができるのか…真実を目撃せよ。

 

【Songs】
HEY!! TRAVIS
 (at O-EAST 2014.12.25)<再編集>
FRIEND OR FOE
 (at Zepp DiverCity 2015.4.25)<再編集>
BABY BLUE
 (at EX THEATER ROPPONGI 2015.12.17)
WHY WHY WHY
 (at O-EAST 2016.11.28)
YOUNG GUNS
 (at AKASAKA BLITZ 2017.3.30)
NO REACTION
 (at TOYOSU PIT 2017.10.9)
バラッドをお前に
 (at Zepp Tokyo 2018.3.10)
(I wanna be a) GANGSTER
 (at Zepp Tokyo 2018.3.10)
GO-STOP BOOGIE
 (at HIBIYA YA-ON 2018.10.20)<再編集>
OH RAG TRAIN
 (at CINEMA CLUB 2019.3.29)<再編集>
TWO PUNKS
 (at HIBIYA YA-ON 2021.10.30)<再編集>
涙のワンウェイ
 (at HIBIYA YA-ON 2022.7.9)<再編集>
WAH WAH
 (at KINEMA CLUB 2024.11.24)
LIVE WITH ROCK’N’ROLL
 (at KINEMA CLUB 2024.11.24)
…and more

 

 

・THE MODS『REAL』
・発売日:2025年10月22日
・品番:RHBA-40
・価格:6,600円(税抜価格6,000円)
・仕様:DVD片面二層1枚
・発売元:ROCKAHOLIC Inc.
・販売元:SPACE SHOWER NETWORKS INC.

 

・全国CDショップ・ROCKAHOLIC Official Goods Storeにて好評発売中!
・TOWER/HMV/Rakuten/amazonでの取扱はこちら <https://ssm.lnk.to/THE_MODS_REAL>
・お近くのSHOPに在庫がない場合は品番(RHBA-40)をお店の方に伝えればお取り寄せ可能です。

 

 

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『REAL』LINER NOTES text by TAKASHI HONDA

 

REAL――。そう銘打たれたTHE MODSのドキュメンタリーDVD。常にメンバーに同行し、カメラを回し続けた映像作家・加納周典による収録時間3時間以上の大作だ。

 

2014年から2024年までの間、THE MODSに何が起こったか。バイオグラフィーの文字だけを追っていけば、大体の輪郭は掴むことはできるだろう。しかし、この映像の中には文字だけでは表現しきれない矜持や苦悩、さらには、時を追っていく中での心情の機微がメンバーのコメントを軸に克明に描かれている。2026年にはレコードデビュー45周年を迎えるTHE MODSだが、本作で描かれる10年間ほど苦境に立たされた時期はなかった。

 

2014年12月22日。森山達也の脊髄終糸症候群発症に伴う治療のためキャンセルになったツアーから10ヶ月後のその日からカメラは回り始める。そして、3日後、東京 TSUTAYA O-EASTで行われたLIVE 2014『PAROLE』で1年ぶりのステージに立つことになるが、ここからも順風満帆というわけではなかった。翌年にはこの延長線上にあった『PAROLE TOUR』を敢行。森山は身体をテープでがんじがらめにしてステージに立つ。ファンの声援に応え、最高のライブアクトを繰り広げたその裏側には、 “これが最後のライブになっても悔いはない” という覚悟が常に潜んでいたと思う。映像の中で森山は「話し合ったことはないが “モッズはこうなんだ” というシンボリックな掟がある」と語っていた。確かにそれはロックンロールバンドの美学として、スタイリッシュであり続けるということもあるだろう。しかし、それだけではない。バンドとしてのこういったアティテュードも顕著だ。 “不退転のロッカー” という称号は伊達ではない。常にアップデートを怠らず、かつてのヒット曲が懐メロになることは決してない。そして現在進行形の最高のステージをファンに届ける。ここに一意専心すべく、メンバーは一枚岩になっていることが映像から克明に伝わってくる。

 

『PAROLE TOUR』以降、満身創痍の森山をメンバーが支えながら、バンドの継続を念頭に試行錯誤を繰り返していく。2016年のデビュー35周年のアニバーサリーも森山の半月板損傷により『TOUR 2016 “HAIL MARY” Round 1』の数公演が延期。苣木寛之は、このような状況を「やってきたことがなくなる違和感」と形容し、「一日でも長くモッズをやりたい」と語る。この力強い発言に、苣木には一寸の迷いもないことは明白だった。THE MODSが常に日本のロックバンドのプロトタイプとしての存在感を放ち続ける理由は、メンバーの意志にブレがないということに尽きる。THE MODSは常にバンドだった。苦境だからこそ、メンバーの気持ちは強固なものになっていく。

 

“TWO PUNKS” として、森山に寄り添い続けた北里晃一のコメントも興味深い。「ロックンロールのイロハから、肉体系のイロハから、全部教えてくれたんよ。いい兄貴やね」と語りながら、「長い付き合いだからわかるけど、モリヤン、何も隠さない。友達には全部曝け出す。(中略)深くなくては付き合えない。上っ面だけでは絶対に上手くいかない」と森山を評する。 “モッズの歌には嘘がない” というのはファンなら誰もが感じていることだろう。日々の心情を切り取り、怒りや疑問、そして感謝の気持ちをダイレクトに歌に託す。これも結成以来ずっと変わらないTHE MODSのアティテュードだ。ライフスタイルと歌詞の世界観が表裏一体だからこそ、常にTHE MODSはリアルな存在で居続けてくれる。そしてこのドキュメンタリー映像にも嘘がない。カメラは虚飾を排したリアルな姿を捉え続ける。

 

2016年、35周年のアニバーサリーで日比谷野外音楽堂に杖をついて会場入りする森山の姿が印象的だ。「今夜のために地獄から帰ってきました」というこの日のMCも当時を思い出し胸が熱くなる。そして11月には『TOUR 2016 “HAIL MARY” Round 1』を再開。2018年には突発的な雨に見舞われた野音での『GOOD-BYE SCARFACES』とライブアクトを重ねていくが、2019年には森山の治療のため『KICK ON BOOTS』ツアーが延期。そして2020年、ツアーを再開させた最中、コロナ禍が直面。2021年、40周年のアニバーサリー・日比谷野外大音楽堂で行われた『約束の夜』では “拍手のモッズコール” でファンに迎え入れられた。

 

神様から試されているような苦境が続く中でもTHE MODSがブレることはなかった。北里は「ピカピカに光ったモッズの看板に泥を塗ってはいけない」と語る。どんなピンチがやってきても、最善を尽くしていくメンバーの姿をカメラが追い続ける。しかし運命は過酷だ。2022年、40周年のアニバーサリーを終えた矢先に森山を襲った突発性難聴…。それでもモッズはモッズであり続けた。そして2024年11月24日、東京・キネマ倶楽部で行われた『THE MODS SWITCH LIVE 2024 “REV REHAB”』と題されたファンクラブ限定のライブで森山は復活。この時について森山は「モッズがなくなることも考えさせられた。もう一回あの場に立たないと死んでも死にきれない。(中略)ぶっ壊れることもあるけど、進むしかない。俺もモッズが大好きなんよ。きっと」と語る。人は多分、自分の好きなものに対して、どのくらい好きなのか、自分でもわからない部分があると思う。心の奥に潜む愛情は自分が気づかないほど大きなものだ。とても森山らしい嘘のない言葉だった。森山が、そしてメンバーがモッズをどれくらい好きなのか、この映像が存分に体現している。

 

最後に。本編に収録されている新旧織り交ぜた珠玉の名曲たちのライブアクト… 2014年の「HEY!! TRAVIS」から、「BABY BLUE」「NO REACTION」「TWO PUNKS」「涙のワンウェイ」、そして「LIVE WITH ROCK’N’ROLL」…。すべての楽曲は、現在進行形の魅力で溢れている。苦境の中で放たれたロックンロールはタフであり続けた。そしてこの映像を観終わった時、THE MODSのナンバーは未来を見据え、聴き手の心の中で今も熟成し続けていることが再確認できるだろう。そして、映像のその先には希望しか見えない。

 

 

 

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