マキシシングル『BRICK DISTORTION』
好評発売中!!
NEW MAXI SINGLE『BRICK DISTORTION』の発売が決定!M1の「ユ・ウ・ワ・ク」はアマチュア時代のステージで1曲目を飾るアッパーチューンだった。その時代を超えたビートは世代をも超え全てのリスナーを魅了するだろう。そして「ユ・ウ・ワ・ク」の他、新曲3曲もステージで炸裂必至のナンバーに仕上がっている是非とも堪能して欲しい。
01. ユ・ウ・ワ・ク 試聴MV
02. TRAVELIN’ BAND 試聴
03. POOR BOY SCAT 試聴
04. BABY ASESINO 試聴
・『BRICK DISTORTION』
・発売日:2019年9月25日
・品番:RHR-14
・価格:1,500円(tax in)
・発売・販売:ROCKAHOLIC Inc.
この商品はライブ会場・通信販売・デジタルリリースになります
一般のCDショップでの販売は行いません
・ROCKAHOLIC Official Goods Storeにて好評発売中!
・配信リンク:https://ssm.lnk.to/brickdistortion
『BRICK DISTORTION』LINER NOTES text by KIYOSHI ICHIKAWA
THE MODSがこの10月からツアーに出る。10月4日(金)の浜松「窓枠」から11月30日(土)の東京「TSUTAYA O-EAST」まで、全国18ヵ所、18公演。この春には”アコースティック・セット”による『THE MODS Premium Acoustic Tour 2019 “BLUES BRIGADE”』を行ったが、ファンが待ち望み、メンバーも満を持してのツアーが”エレクトリック・セット”による『THE MODS TOUR 2019 “KICK ON BOOTS”』だ。”BLUES BRIGADE”に際して、3月6日にアコースティック・ミニ・アルバム『ROCKIN’ CABARET BLUES』を挨拶状代わりにリリースしたが、今回も”KICK ON BOOTS”に際して、9月25日にニュー・マキシ・シングル『BRICK DISTORTION』を挨拶状代わりにリリースする。
まずは”KICK ON BOOTS”と名付けられたこのツアー、特にタイトルに意味はないというが、”BOOTS”(もしくは”靴”)は、彼らがスタートを切る、スイッチを入れる符牒でもある。「KICK ON」そのものも”スイッチを入れる”と訳せる。「LOOSE GAME」には”一足の靴から始まった”という歌詞があり、「ROCKAWAY」にも”ブーツを鳴らし刻む足跡”という歌詞がある。「BLACK BOOTS」では”コイツを履かなきゃ締まらないBLACK BOOTS”と歌われている。他にも「ONE MORE TRY」や「PROUD ONES」など‥‥と、書き出したら切りがない。いずれにしろ、”BOOTS”は、彼らの重要なアイテムだろう。
“KICK ON BOOTS”に合わせてリリースされるニュー・マキシ・シングル『BRICK DISTORTION』。そのタイトル通り、ソフトでメロウなアコースティック・ナンバーから一転、ハードでヘヴィなエレクトリック・ナンバーを満載している。
その『BRICK DISTORTION』に収録されるのは、デビュー前から演奏しつつも今まで発表されなかったいわくつきの幻の名曲。タイトルは「ユ・ウ・ワ・ク」(「当初は「ゆ・う・わ・く」と表記していた」)。森山達也が作詞・作曲した同曲は、アマチュア時代のステージでオープニングを飾ることが多かった軽快なロカビリー・テイストのナンバーだ。さらにいわくなのが、同曲はメジャー・デビューする4人が揃う契機となった石井聰亙(現・ 石井岳龍)監督の1980年の作品で、伝説のロック・ムービー『狂い咲きサンダーロード』で劇中歌としても使用されている。彼らは同映画のために インストを含め、全13曲を一夜でレコーディングして、提供している。そのサントラからは「SHONBEN」と「う・る・さ・い」がデビュー・アルバム『FIGHT OR FLIGHT』に封入されたソノシートに収録され、発表されている。同サントラで使用された「熱いのを一発」や「夜のハイウェイ」、「崩れ落ちる前に」、「記憶喪失」なども新たな形で、次々と発表されたが、この「ユ・ウ・ワ・ク」は発表されることなく、永遠のお蔵入り、幻の楽曲となっていた。
そのいわくつきの幻のナンバーを敢えてこの時期にリリースする。”原点回帰”などと言うと、大袈裟かもしれないが、先のアコースティック・アルバムやライブがただ単にアコギを鳴らすものではなく、森山達也とTHE COLTS、ザ・マックショウの岩川浩二とのバスキング・ユニット「THE GANG BUSKERS」、苣木寛之のソロ・プロジェクト「DUDE TONE」の”Walkin’ Blues”などの活動を経て、改めてTHE MODSそのものもブルースなど、自らの音楽的なルーツを辿るものだった。同曲もそんな意図があるかもしれない。そのアルバムやライブはエレキを鳴らしつつ、博多のビート・ミュージックの源流を辿る。ある意味、”めんたいロック”の雛形とでもいうべきストーンズやザ・フー、キンクスなどのブリティッシュ・ビート、ラモーンズやニューヨーク・ドールズなどのパンク・ロック、それ以前のロカビリー、ロックンロールを敢えてこの時代に問うかのようだ。
また、同作にカップリングされた北里晃一の作詞・作曲の「TRAVELIN’ BAND」はいかにも北里らしい痛快でパンキッシュなナンバーであり、苣木寛之の作詞・作曲の「POOR BOY SCAT」はいかにも”教授”らしい軽快でいて、どこか、知的で憂いあるナンバーである。さらに、森山達也の作詞・作曲の「BABY ASESINO」は時代や世相を風刺しながら”HANDS UP”なんていうフレーズもあるTHE MODSの十八番といっていい”GANG ROCK TUNE”になっている。
いずれにしろ、”BACK TO THE ROOTS”を体現する、THE MODSらしさ溢れる4曲。新たなツアーに新たな期待を抱かせる。ツアーの予習として、必聴のナンバーだろう。気の早い話だが、明けて2020年には デビュー40周年の前年になる。メンバーも2009年から参加した佐々木周を除けばいずれも還暦になる。しかし、彼らに円熟や枯れた味わいは似合わない。それらとは無縁のやかましいロックをがなり、かき鳴らす。
KICK ON BOOTS――に駆けつけて欲しい。彼らの不退転の決意表明。THE MODSの”Maximum Rock’N’Roll”を堪能させてくれるはずだ。彼らの”誘惑”からは離れられないだろう。